抗真菌薬をはじめとした医薬品の副作用の初期症状

真菌というのはカビ、麹などの一種であり、自然界には無数に存在していますが、ときには人体に感染して病気を引き起こすこともあります。こうしたものを皮膚真菌症とよんでおり、肌の角質層などに真菌が侵入したことによって発症する水虫、たむし、皮膚カンジダ症などが典型的なものといえます。まれに、肺や腸などの内臓にまで真菌が感染してしまう、深在性真菌症のような深刻なものもあります。
こうした真菌の感染に対しては、抗真菌薬とよばれる医薬品が処方されるのが一般的で、真菌の細胞膜の合成を阻害するなどして、真菌が体内で増殖できないようにするというはたらきをもっています。なお、真菌は病気を引き起こすだけではなく、抗真菌薬を含め、実は積極的に医薬品の素材として活用されている場合もあり、たとえば感染症に際して投与される抗生物質のペニシリンは、そもそもアオカビを素材として生成されたという歴史をもっています。
抗真菌薬は医薬品としてたいへんすぐれた効き目をもっていますが、人によっては副作用をもたらすこともあり、その初期症状には注意しなければなりません。抗真菌薬の副作用としての肝障害の初期症状としては、発熱や食欲不振、吐き気、全身のだるさ、皮膚や粘膜が黄色くなるといったものがあります。急性心不全の初期症状としては、全身の疲労感や下半身のむくみ、呼吸困難といった症状が挙げられます。
さらに、抗真菌薬にかぎらず、医薬品一般でも副作用としてみられる皮膚粘膜眼症候群の初期症状としては、発熱や関節痛、目の粘膜の充血、皮膚やくちびるの赤み、やけどのように皮膚がめくれ上がる、口内炎などといったものがあり、深刻なケースでは生命にかかわるため、一刻も早い治療が必要です。